「浮気は男の甲斐性だから」
男性が浮気を正当化する際に「これは本能だから」「男は種をまきたがる生き物だから」「不倫は文化!」と、生物学的な理由を挙げることがあります。これには以下のような心理や背景が考えらえます。
1. 進化心理学的な言い訳
進化心理学の視点では、「男性やオスはより多くの遺伝子を残すために複数の異性と関係を持ちたがる」と言われています。これを根拠にして、「浮気は生物的に仕方ない」とする言い訳がテレビやSNSで広まっています。
しかし、これはあくまで理論の一つであり、人間は本能だけで動く存在ではありません。社会性や倫理、感情、理性も重要です。「人間の群れ」という「社会」の中で生きている以上、本能のみで生きてゆくには個人が「社会」を放棄する必要があります。
2. 罪悪感の回避
「本能なんだから仕方ない」と主張することで、浮気に対する罪悪感を軽減しようとする心理が働いています。自分の行動や心理を「コントロール不可能なもの」とすることで、責任を逃れようとする傾向があります。
3. 自己正当化と責任回避
「男はみんなそう」と一般化することで、自分の行動を正当化し、個人の選択としての責任を曖昧にしようとすることもよく見られます。
4. 文化的背景
一部の文化や世代では、「男性は浮気をするものだ」「浮気は漢の甲斐性」という価値観が存在し、それに甘える形で生物学を盾にするケースもあります。
結論
生物学を理由にした浮気の正当化は、責任を回避するための言い訳として使われることが多いようです。たとえ本能があったとしても、それをどう扱うかは個人の意思と道徳にかかっていると言えるでしょう。